福岡の会社を"ちょっと"ラクにするローカルDXメディア

福岡市の天気 天気アイコン

あやしいメールにだまされん!詐欺・ウイルスメールの見分け方と開いた時の初動

あやしいメールにだまされん!詐欺・ウイルスメールの見分け方と開いた時の初動

「銀行から“口座が止まる”ってメールが来たけん、あわてて開いてしもた」——こういう声、ほんとよう聞きます。文面がそれっぽいと、つい本物に見えてしまうとですよね。でも実は、あやしいメールには毎回ほぼ同じクセがあります。送信元・リンク先・あせらせる言い回し・添付ファイル。この4か所を見る習慣がつくだけで、だまされる確率はぐっと下がります。この記事では、むずかしい専門用語を使わずに「どこを見ればよかか」と、もし開いてしまった時の初動を、現場の例と数字の見方つきでお伝えします。郵便受けに入った“あやしいチラシ”を見分けるのと、やることは同じです。

この記事のポイント

見るのは「4か所」だけでよか

送信元・リンク先・あせらせる文面・添付。この4点に的をしぼれば、新人でもチェックできます。

“あせらせてくる”メールほど疑う

「今すぐ」「24時間以内に」と急かすのは、考える時間を奪う詐欺の常とう手段です。

開いてしまっても、初動を決めとけば被害は止められる

クリックした瞬間に終わりではありません。線を抜く・人に言う、の初動で被害は最小にできます。

なぜ“それっぽいメール”にだまされてしまうのか

詐欺メールは、あなたが間抜けやけん引っかかるわけやありません。人があわてる瞬間をねらって作られとるけん、誰でも一瞬ヒヤッとします。「料金未払い」「アカウント停止」「荷物が届けられません」——どれも放っとくと困りそうな話ばかりですよね。だからこそ、あわてた時こそ一回立ち止まって「どこを見るか」を決めておくことが、いちばんの守りになります。

あわてた時ほど、いつものクセが出る

薬院の小さな会計事務所では、繁忙期に届いた「請求書の確認をお願いします」というメールの添付を、忙しさのままに開いてしまい、パソコンが一台動かんようになった、という声があります。一方、春日の工務店では「あやしいと思ったら、まず隣の人に画面を見せる」と決めただけで、開く前に止められるようになったそうです。屋台で知らん人にいきなり「奢るけん住所教えて」と言われたら身構えるのに、メールやと油断してしまう。画面の向こうも“知らん人”やと思うのが第一歩です。

Before / After(よくある手戻り)

  • Before:あせって反射的に開く → リンクを踏む・添付を実行 → パソコン復旧やパスワード全変更で半日〜数日の手戻り
  • After:開く前に「4か所チェック」を癖にする → あやしい時点で止まる → 被害ゼロ、確認に数十秒で済む
手戻りの多くは「だまされたこと」より「開いたあとの対応に追われること」で起きます。止めるのは“開く前”がいちばん安い。

見分けの基本は「4か所」だけ

あやしいかどうかは、文章全体を読むより決まった4か所を見る方が早くて確実です。新人さんに教えるときも、この4つだけ伝えれば十分。順番に見ていきましょう。

送信元アドレスと表示名のズレを見る

差出人の「表示名」は誰でも自由に名乗れます。大事なのは@マークより後ろのアドレスです。「○○銀行」と名乗っとっても、アドレスが見覚えのない英数字の羅列や、公式とちょっとだけ違う綴り(例:rnと書いてmに見せる)なら要注意。表示名だけで信じず、必ずアドレス本体を確かめる癖をつけましょう。

リンク先は“押す前に”確かめる

本文のリンクは、クリックせずにマウスを上に乗せる(スマホなら長押し)と、本当の飛び先が表示されます。文字は「公式サイト」と書いてあっても、出てくるURLが全然違う住所なら詐欺です。少しでも不安なら、メールのリンクは使わず、いつものブックマークや検索から公式サイトに自分で行くのが安全です。

“あせらせる文面”と“添付”は危険のサイン

「今すぐ」「24時間以内に手続きしないと停止」——こうやって考える時間を奪うのは詐欺の典型です。本物の取引先や役所は、メール一本でそこまで急かしてきません。あわせて、頼んでもいない請求書・領収書・配送伝票などの添付ファイル(特に zip や見慣れない形式)は安易に開かないこと。心当たりがなければ、電話など別の手段で送り主に確認しましょう。

安全のために:身に覚えのない添付は開かず、リンクも踏まないのが基本です。判断に迷ったら「開かない・押さない・人に聞く」。確認の電話番号は“メールに書いてある番号”ではなく、公式サイトや過去の書類に載っとる番号を使ってください。

AIに“見分けチェックリスト”を作ってもらう(コピペOK)

4か所のチェックを、誰が見ても同じように判断できる1枚のチェックリストにしておくと、現場で迷いません。これは無料のChatGPTなどに、自社の状況を渡して作ってもらえます。むずかしい設定はいりません。

手順は3ステップ

  • (1) 最近届いたあやしいメールの文面を、個人情報を消して2〜3件用意する
  • (2) AIに「うちの社員向けの見分けチェックリストを作って」と頼む
  • (3) 出てきたリストを1枚に印刷して、パソコンの横や共有フォルダに貼る

そのまま使えるプロンプト例

あやしいメール 見分けチェックリスト作成プロンプト
あなたはITが苦手な社員にもわかるように説明する先生です。
以下の条件で、詐欺・ウイルスメールの「見分けチェックリスト」を作ってください。

【やってほしいこと】
・チェック項目は「送信元」「リンク先」「あせらせる文面」「添付ファイル」の4つに分ける
・各項目を、Yes/Noで答えられる短い質問にする
・専門用語はできるだけ使わず、使う時は一言で言い換える
・最後に「1つでも怪しければ開かず人に相談」の一文を入れる

【注意】
・断定で不安をあおらず、落ち着いて確認できる文にする
・うちの状況に合わせて、下のメール例も参考にする

【うちに届いた例】
(ここに、個人情報を消したあやしいメールの文面を2〜3件貼る)
AIに貼る前に、メールの中の氏名・口座番号・電話番号などの個人情報は必ず消してください。また、本物かどうかの最終判断は人がします。AIの答えはあくまで“見分けの目安”として使いましょう。

もし開いてしまった時の初動(ここが本番)

「踏んでしもた…」と気づいた瞬間が、いちばん大事な分かれ道です。固まって何もせんのが一番まずい。初動を3つだけ決めておくと、あわてても体が動きます。クリックした=即アウト、ではありません。早く動けば被害は止められます。

初動の3ステップ

  • (1) ネットの線を抜く(Wi-Fiを切る):外とのつながりを断って、被害の広がりを止める
  • (2) すぐ人に言う:恥ずかしがらず上司や担当に共有。隠す時間がいちばんの損
  • (3) パスワードを変える:別の安全な端末から、関係するサービスのパスワードを変更する
「線を抜く・人に言う・パスワード変える」。この3つを紙に書いてパソコンの横に貼っとくだけで、いざという時に迷いません。

数字で見ると、習慣の効果が分かる

効果は感覚で終わらせず、1つだけ数字を決めて記録すると続きます。宗像の介護事業所では、月に一度「ヒヤッとしたメール」の報告件数を数えるようにしただけで、社員が早めに相談する流れができ、誤って開く事故がぐっと減ったそうです。数字は責めるためやなく、慣れていく目安として使うのがコツです。

  • 誤クリックの件数:リンクや添付を誤って開いた回数が月に何件か
  • 報告までの早さ:気づいてから人に言うまで何分だったか
  • 実害の有無:金銭・情報の被害が出たかどうか(0件を保てているか)

まとめと次にやること

  • あやしいメールは「送信元・リンク先・あせらせる文面・添付」の4か所を見れば、新人でも見抜けます
  • 「今すぐ」と急かすメールほど疑い、心当たりのない添付・リンクは開かないのが基本です
  • もし開いても「線を抜く・人に言う・パスワード変える」の初動で、被害は止められます

次にやること:まずは「線を抜く・人に言う・パスワード変える」の3行を紙に書いて、パソコンの横に貼ってみてください。それだけで、いざという時の初動がそろい、誤クリックからの被害をぐっと減らせます。

うちの場合どうする?と思ったら、ちょっとLINEで聞いてみてください。

LINEで「業種・いま一番の困りごと・だいたいの規模」を2〜3行送ってください。あなたの会社の“最初の一歩”を1つ、具体的に無料で提案します。売り込みはしません。

糸島 歩(いとしま・あゆむ)

執筆者紹介

糸島 歩(いとしま・あゆむ)

DX設計者/DX解説ライター

地域の中小企業の現場を30年追い続けてきた編集者。
「むずかしいDXを、現場の言葉に翻訳する」が持ち味。
記事だけでなく、構成テンプレ・用語の言い換え辞書まで整える職人気質。

趣味:糸島ドライブ/磯あそびと子ども科学館めぐり/コーヒー焙煎少々

■出身地
福岡県糸島市

■学歴
1991年 福岡県立修猷館高等学校 卒業
1995年 九州大学文学部 卒業

■経歴
1995年 地方紙 経済部記者(福岡)…製造・建設・流通の中小企業を取材
2005年 事業会社 広報/オウンドメディア立ち上げ…BtoB記事と導線設計
2012年 フリー編集者…採用広報・事例記事・ホワイトペーパー制作
2018年 IT/SaaS企業 コンテンツストラテジスト…DX導入事例とHow-to量産
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…“ちょっとDX”の入門・事例・制度解説を統括

目次

    DX、AIのコトを
    ちょっと相談できます。
    話を盛るのは苦手です。
    真面目に答えます。