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採用に頼らず「今いる人で回す」。人手不足が続く時代の小さな会社の選択

採用に頼らず「今いる人で回す」。人手不足が続く時代の小さな会社の選択

「募集をかけても、応募が来ん」——いま、地元の中小でいちばん切実な悩みかもしれません。人手が足りんけん採用しよう、でも来ない、また募集にお金をかける…この繰り返しに、正直しんどさを感じとる経営者は多かです。けれど、人手不足はこの先も続くのが前提の時代。だとすれば、「採用で穴を埋め続ける」発想から、「今いる人で回せる形に変える」発想へ、半歩切り替えるのが現実的です。この記事では、採用に頼りきらずに会社を回すための考え方と、まず手放す1業務の見つけ方を、やさしくお伝えします。

この記事のポイント

人手不足は「続く前提」で考える

一時的な不足ではなく構造的なもの。採用頼みだけでは、いつまでも追いつきません。

採用コストと「仕組みで吸収」を比べる

1人雇うお金と、その仕事を仕組みやAIで減らすお金。並べて見ると判断が変わります。

まず「手放す1業務」を決める

なくす・減らす・任せるに仕分けて、いちばん効くもの1つから始めます。

今いる人の負担を増やさない

仕事を人に足すのではなく、仕事そのものを減らす。ここを取り違えないのが大事です。

採用し続けるのは、もう前提にできない

まずは現実を直視するところから。ここを認めると、打ち手が変わります。

募集しても来ない時代に、前提を変える

働く世代の数そのものが減っとるけん、「人が足りん→採ればいい」という方程式が、もう成り立ちにくくなっとるとです。募集費をかけても応募ゼロ、採れても続かん——そんな声があちこちで聞かれます。だからこそ、採用を頑張ることと並べて、「採れない前提で、それでも回る形」を用意する。この二本立てが、これからの守り方になります。

「採用」と「今いる人で回す」を数字で比べる

どちらが得かは、感覚でなく数字で見ると判断できます。並べてみましょう。

採用コストと「仕組みで吸収」コスト

1人採用するには、募集費・教育の時間・定着するまでの手間と、けっこうな費用がかかります。いっぽう、その人がやるはずやった仕事を、仕組みやAIで減らす・なくすとどうか。多くの場合、後者のほうが安く、しかも一度仕組みにすれば続きます。大牟田の製造の現場でも、増員の前に「転記と集計の自動化」で1人分の手間を吸収できた、という例があります。

  • Before:足りないから採用 → 募集費がかさみ、採れても育つ前に辞めて振り出しに
  • After:まず仕事を減らせないか検討 → 1人分の手間を仕組みで吸収し、採用の数を抑えられる

まず「手放す1業務」を決める

全部を一度に変えようとせず、いちばん効く1つから。手順はシンプルです。

「なくす・減らす・任せる」に仕分ける(棚卸しはAIで)

今ある業務を、(1) そもそも要らない=なくす(2) 手間を半分にできる=減らす(3) 仕組みやAIに=任せる、の3つに仕分けます。糸島の宿泊施設では、この仕分けで「予約確認メールの手作業」を任せる側に回し、繁忙期でも人を増やさず乗り切れたそうです。仕分けの棚卸しは、下のプロンプトで一気に進みます。

業務の棚卸し・仕分けプロンプト
当社の業務を「なくす・減らす・任せる」に仕分けてください。

【やってほしいこと】
・挙げた業務を3つに分類する
・「まず手放すと効果が大きい1つ」を理由つきで提案
・その1つの「最初の一歩」を1行で

【当社の業務】
(毎日・毎週やっている作業を、思いつくまま箇条書きで貼る)

効果は「手放せた業務で浮いた時間」を1つだけ測ってみてください(例:週に5時間)。1人分の手間が仕組みで吸収できれば、それは採用1人分に近い価値になります。

よくある誤解をほぐす

切り替えを迷わせる思い込みを2つ、ほどきます。

「やっぱり人を増やすのが正解では?」

人を増やせるなら、それも一つの手です。ただ「増やせない・続かない」現実があるなら、待っとっても解決しません。採用を続けつつ、同時に「採れなくても回る形」も用意する。どちらか一方でなく、両方やっておくのが、いちばん会社を守ります。

「結局、今いる人の負担が増えるだけでは?」

ここが大事な分かれ目です。仕事を人に“足す”のではなく、仕事そのものを“減らす”のが狙い。なくす・減らす・任せるで業務量自体を軽くするから、負担は増えません。むしろ、ムダな作業が消えて、今いる人が本来やるべき仕事に集中できるようになります。

まとめと次にやること

  • 人手不足は続く前提。採用頼みと「採れなくても回る形」の二本立てで守る
  • 採用コストと「仕組みで吸収」コストを数字で並べて比べる
  • 業務を「なくす・減らす・任せる」に仕分け、効く1つから手放す

次にやること:毎日・毎週やっている作業を書き出して、上のプロンプトで「なくす・減らす・任せる」に仕分けてみてください。まず1つ手放せれば、採用に追われる状態から半歩抜け出せます。

「うちはどこから手をつければ?」と思ったら。

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糸島 歩(いとしま・あゆむ)

執筆者紹介

糸島 歩(いとしま・あゆむ)

DX設計者/DX解説ライター

地域の中小企業の現場を30年追い続けてきた編集者。
「むずかしいDXを、現場の言葉に翻訳する」が持ち味。
記事だけでなく、構成テンプレ・用語の言い換え辞書まで整える職人気質。

趣味:糸島ドライブ/磯あそびと子ども科学館めぐり/コーヒー焙煎少々

■出身地
福岡県糸島市

■学歴
1991年 福岡県立修猷館高等学校 卒業
1995年 九州大学文学部 卒業

■経歴
1995年 地方紙 経済部記者(福岡)…製造・建設・流通の中小企業を取材
2005年 事業会社 広報/オウンドメディア立ち上げ…BtoB記事と導線設計
2012年 フリー編集者…採用広報・事例記事・ホワイトペーパー制作
2018年 IT/SaaS企業 コンテンツストラテジスト…DX導入事例とHow-to量産
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…“ちょっとDX”の入門・事例・制度解説を統括

目次

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