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パソコンが苦手なベテラン社員に、新しいツールを気持ちよく使ってもらう声かけ

パソコンが苦手なベテラン社員に、新しいツールを気持ちよく使ってもらう声かけ

「便利だと思って新しいツールを入れたのに、ベテランさんが全然使ってくれない」——そんなお悩み、よくありますよね。つい「なんで使ってくれないの」と思ってしまいますが、実はその裏には、能力ではなく「恥ずかしい」「失敗したらどうしよう」という不安が隠れていることがほとんどです。長年現場を支えてきた人ほど、できない姿を見せたくないもの。だからこそ、声のかけ方しだいで結果は大きく変わります。この記事では、パソコンが苦手なベテラン社員に、新しいツールを気持ちよく使ってもらうための寄り添い方を、一緒に考えていきましょう。

この記事のポイント

拒否の正体は「能力」でなく「不安」

恥ずかしい・失敗が怖い、という気持ちが本当の壁。そこに寄り添うのが出発点です。

まず「1機能だけ」「紙併用OK」

全部を覚えてもらおうとしない。1つだけ・前のやり方も残す、でハードルを下げます。

「聞ける人」を決めておく

困ったときに気軽に聞ける相手がいるだけで、安心して触れるようになります。

できたら必ず言葉にする

小さな成功を「できましたね」と認める。それが次の一歩の力になります。

なぜベテランは新しいツールを嫌がるのか

「やる気がない」と決めつける前に、その人の気持ちをのぞいてみましょう。理由が分かると、対応はぐっとやさしくなります。

本当の壁は「恥ずかしい」「失敗が怖い」

長く現場を引っ張ってきた人にとって、みんなの前で「できない」姿を見せるのは、想像以上につらいことです。若い人がスイスイ操作する横で、自分だけ手が止まる。その気まずさを避けたくて、つい「自分には要らん」と言ってしまう。これは能力の問題ではなく、プライドと不安の問題なんです。そう分かるだけで、こちらの声かけは変わってきます。

ハードルを下げる3つの工夫

不安が壁なら、その不安を小さくしてあげればいい。むずかしいことはいりません。

「1機能だけ」「紙併用OK」「聞ける人」

コツは3つです。(1) 覚えるのは1機能だけにする(全部いっぺんに、は禁物)。(2) 前の紙のやり方も残してOKにする(逃げ道があると安心して試せます)。(3) 困ったら聞ける人を1人決めておく。宗像の介護施設では、新しい記録アプリを「まず“その日の体温入力”だけ」に絞り、紙の記録も当面残したことで、ベテランの方も自然に使い始めたそうです。

  • Before:全機能を一度に説明 → 情報量に圧倒され「もう無理」と離れる
  • After:1機能だけ・紙も併用 → 「これだけなら」と手が動き、少しずつ広がる

できたことを「言葉」で認める

使い始めてくれたら、そこからが大事。小さな成功を見逃さず、ちゃんと言葉にしましょう。

小さな成功を承認する(手順書はAIにやさしく書いてもらう)

「できましたね」「もう一人で入力できてますね」——この一言が、次へ進む力になります。あわせて、その人向けにやさしい言葉の手順メモを用意すると安心感が増します。専門用語だらけのマニュアルは逆効果。下のプロンプトで、かみくだいた手順に直してもらいましょう。

やさしい手順メモ作成プロンプト
次の操作手順を、パソコンが苦手な人向けにやさしく書き直してください。

【やってほしいこと】
・専門用語は使わず、ふだんの言葉で
・1ステップ1行、番号付きで短く
・つまずきやすい所に「ここ注意」を一言

【元の手順】
(ここに今の手順やマニュアルの文章を貼る)

効果は「その作業を一人でできる人の数」を1つだけ見てください(例:2人→5人)。できる人が増えると、特定の人に頼りきる状態もほどけていきます。

よくある誤解をほぐす

つまずきやすい考え方を2つ、一緒にほどきましょう。

「若い人に任せれば早いのでは?」

一見ラクですが、それだとその作業がまた特定の人だけのものになってしまいます。ベテランが少しでも使えるようになると、現場全体の底上げになり、急な休みにも強くなる。遠回りに見えて、いちばん現場が安定する道なんです。

「無理にでも使わせるべき?」

強制は不安をさらに大きくして逆効果です。大事なのは「やらせる」より「やってみたくなる」空気。1つできた喜びが次を呼びます。焦らず、できたことを一緒に喜ぶ。それがいちばんの近道です。

まとめと次にやること

  • ベテランの拒否は「能力」でなく「恥ずかしい・失敗が怖い」という不安
  • 1機能だけ・紙併用OK・聞ける人を決める、でハードルを下げる
  • できたら必ず言葉で認める。やさしい手順メモも用意する

次にやること:使ってほしいツールの中から「まずこの1機能だけ」を選び、上のプロンプトでやさしい手順メモを作って渡してみましょう。1つできた、を一緒に喜ぶところから始まります。

「うちはどこから手をつければ?」と思ったら。

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天神 真理(てんじん・まり)

執筆者紹介

天神 真理(てんじん・まり)

人事DXライター/研修講師

人と組織の成長をテーマに、採用・教育・評価制度を解説するスペシャリスト。
「やわらかいけど芯がある」文章で、制度だけでなく人の気持ちに寄り添う記事を執筆。
心理学の知見を活かし、実務に使える人材育成ノウハウを届ける。

趣味:歌舞伎鑑賞/心理学書の読書/紅茶集め

■出身地
福岡県福岡市中央区

■学歴
1992年 福岡県立筑紫丘高等学校 卒業
1996年 九州大学 教育学部 卒業

■経歴
1996年 人材サービス会社 人事コンサルタント…採用・制度設計を担当
2006年 研修会社 講師…新人研修・管理職研修の企画運営
2015年 独立 HRアドバイザー…人材育成・評価制度改革を支援
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…人事DX・人材育成記事を担当

目次

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