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「うちにDXは要らない」と言う社長・上司を、数字で動かす説得材料のつくり方

「うちにDXは要らない」と言う社長・上司を、数字で動かす説得材料のつくり方

「現場はもっとラクにしたいのに、社長が“うちにDXは要らん”の一点張りで進まん」——これ、ほんとよう聞く悩みです。やる気のある担当ほど、ここで心が折れがち。でも、上が止めるのには止めるなりの本音があって、そこを感情論ではなく“数字”で外していくと、案外あっさり前に進みます。大事なのは「全部変えましょう」ではなく「まず1つだけ試させてください」。この記事では、なぜ「要らない」と言われるのかを本音から読み解き、上司を動かす数字の見せ方と、通すための1枚資料のつくり方まで、やさしくお伝えします。

この記事のポイント

「要らない」の本音は3つ

お金が不安・失敗が怖い・今で困ってない。どれに引っかかっているかで刺さる言葉が変わります。

効くのは感情でなく数字

「便利です」より「残業が月◯時間減る」。お金と時間の数字が、上を動かします。

「全部」でなく「1つだけ試す」

大きな提案は警戒されます。小さく試して結果を見せるのが、いちばん通りやすい道です。

提案は1枚にまとめる

現状 → 提案 → 数字 → まず試すこと。この順番の1枚があれば、判断してもらえます。

なぜ「要らない」と言われるのか

反対の言葉そのままに反論しても、かみ合いません。まずは本音を見極めましょう。

本音はだいたい3つに分かれる

「DXは要らん」の裏にあるのは、たいてい次のどれかです。(1) お金が不安(高い買い物をして失敗したくない)、(2) 失敗が怖い(現場が混乱したら責任を取れん)、(3) 今で困ってない(回っとるのに変える理由が分からん)。どれに引っかかっとるかで、返す言葉がまるで変わります。まずは「社長が気にしとるのはお金か、失敗か、必要性か」を見当つけるとです。

感情でなく「数字」で示す

「便利ですよ」「みんなやってます」は、いちばん響かん言い方です。経営者が動くのは、お金と時間の数字を見たときとです。

残業時間・人手換算・補助金で見せる

たとえば「この作業をAIに任せると、毎月◯時間の残業が減る」「人を1人雇うより安い」「補助金を使えば実質負担はこれだけ」。数字にすると、感情の押し問答から抜け出せます。大牟田の製造の現場でも、「効率化したい」では動かんかった社長が、「月20時間の残業=人件費◯万円分」と出した途端に前向きになった、という話があります。

  • Before:「便利だからやりましょう」 → 「今で困ってない」で即却下
  • After:「月◯時間・◯万円分の残業が減る試算です」 → 「数字があるなら見てみるか」と土俵に乗る

上に通す「1枚資料」のつくり方

口頭でまくし立てるより、A4・1枚にまとめた方が通ります。判断する側がラクやけんです。

現状→提案→数字→まず試すこと、の順で1枚に

並べる順番はシンプル。(1) 今こう困っとる → (2) こう変えたい → (3) するとこれだけ得 → (4) まずこの1つだけ試したい。最後を「小さく試す」にするのがコツで、社長の「失敗が怖い」をやわらげます。骨子づくりは下のプロンプトに任せると速かです。

説得用1枚資料の骨子プロンプト
上司を説得するための、A4・1枚の提案の骨子を作ってください。

【やってほしいこと】
・「現状の困りごと → 提案 → 期待できる効果(時間・お金) → まず試す1つ」の順
・効果は数字で書ける欄を空けておく(私が後で埋める)
・反対されそうな点と、その切り返しも1つ

【内容】
・困りごと:(例)請求書づくりに毎月半日
・やりたいこと:(例)テンプレ+AIで時短
・上司が気にしそうな点:(例)お金/失敗

目安として、まずは「1つの作業で減らせる時間」を1つだけ試算して資料に入れてください(例:月20時間)。具体的な1つの数字が、話を動かします。

よくある誤解をほぐす

あきらめる前に、思い込みを2つほどきます。

「トップが動かんと、現場では無理?」

そんなことはなかとです。大きな決裁が要らん「小さな1つ」から始めれば、現場の裁量で試せることは多か。無料ツールでメール下書きを試す程度なら、許可のハードルも低い。小さな成功を数字で見せれば、トップは後からついてきます。

「どうせなら大きく提案すべき?」

逆効果になりがちです。大きい提案ほど「お金」と「失敗」の不安を刺激します。まず1つ、小さく、数字で。これがいちばん速く前に進む道とです。

まとめと次にやること

  • 「要らない」の本音は、お金・失敗・必要性の3つ。どれかを見極める
  • 感情でなく数字(残業時間・人手換算・補助金)で示す
  • 現状→提案→数字→まず試す1つ、の1枚資料で通す

次にやること:いちばん時短できそうな作業を1つ選び、上のプロンプトで1枚資料の骨子を作って、減らせる時間の数字を1つ入れてみてください。その1枚が、止まっていた話を動かします。

「うちはどこから手をつければ?」と思ったら。

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糸島 歩(いとしま・あゆむ)

執筆者紹介

糸島 歩(いとしま・あゆむ)

DX設計者/DX解説ライター

地域の中小企業の現場を30年追い続けてきた編集者。
「むずかしいDXを、現場の言葉に翻訳する」が持ち味。
記事だけでなく、構成テンプレ・用語の言い換え辞書まで整える職人気質。

趣味:糸島ドライブ/磯あそびと子ども科学館めぐり/コーヒー焙煎少々

■出身地
福岡県糸島市

■学歴
1991年 福岡県立修猷館高等学校 卒業
1995年 九州大学文学部 卒業

■経歴
1995年 地方紙 経済部記者(福岡)…製造・建設・流通の中小企業を取材
2005年 事業会社 広報/オウンドメディア立ち上げ…BtoB記事と導線設計
2012年 フリー編集者…採用広報・事例記事・ホワイトペーパー制作
2018年 IT/SaaS企業 コンテンツストラテジスト…DX導入事例とHow-to量産
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…“ちょっとDX”の入門・事例・制度解説を統括

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