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電話メモが消える現場を卒業。共有メモで折り返しモレをゼロにする仕組み

電話メモが消える現場を卒業。共有メモで折り返しモレをゼロにする仕組み

「あの電話、誰か折り返した?」——担当が外出から戻るたびに、こんな確認が飛び交う現場、よう見かけます。電話を受けた人が付箋に走り書きして机に貼る。ところが本人は会議、付箋は風で落ちる、別の書類に埋もれる…で、気づいたら夕方。お客さんからは「連絡がない」と二度目の電話。実はこの手戻り、メモを「紙の付箋」から「スマホで入力して全員が同じ画面で見る共有メモ」に変えるだけで、ほとんど消えてしまいます。この記事では、伝言を取りこぼさない共有メモの仕組みと、AI(ChatGPTなど)で受け取りやすい型に整える手順を、現場の例と数字の見方つきで順を追って説明します。

この記事のポイント

伝言モレは「人の記憶」ではなく「置き場所」の問題

付箋は物理的に消えます。全員が同じ画面を見る場所を1つ決めるだけで、行方不明がなくなります。

メモの「項目」をそろえると伝言ミスが減る

誰から・誰宛・用件・折り返し要否・期限。型を決めると、書く人が変わっても情報が欠けません。

折り返し状況を「見える化」して仕組みで漏らさない

未対応か済みかが一目で分かれば、記憶や口頭の引き継ぎに頼らず誰でも回せます。

なぜ電話メモは行方不明になるのか

伝言が消えるのは、受けた人が不真面目やからではありません。メモの「置き場所」が人によってバラバラやからです。ある人は付箋、ある人はメモ帳の切れ端、ある人は自分の手帳。置き場所が決まっとらんと、書いた本人にしか在りかが分からん状態になり、本人が休んだ瞬間に伝言ごと止まります。仕組みで考えるなら、まず直すべきは「書き方」より「どこに集めるか」です。

「机の上」は共有場所ではない

春日の工務店では、電話番の付箋が担当者の机に山積みになり、外回りから戻った担当が全部を見返すまで折り返しが始まらん、という状態が続いていました。机は本人だけの場所で、他の人からは中身が見えません。一方、薬院の歯科クリニックでは受付の電話メモをスマホアプリの共有メモに移したところ、診療中のスタッフが手が空いた瞬間にその場で確認できるようになり、「戻ってから一気に処理」が要らんようになったそうです。博多の朝礼で前日の申し送りをホワイトボードに一本化するように、情報は一つの場所に集めて初めて共有になります

Before / After(よくある手戻り)

  • Before:受けた人が紙にメモ → 本人の机や手帳に保管 → 本人不在で伝言が止まり、折り返しモレ&お客さんから再連絡
  • After:スマホで共有メモに入力 → 全員が同じ画面で確認 → 手が空いた人が折り返せて、本人不在でも止まらない
手戻りの多くは「書き忘れ」ではなく「本人しか在りかを知らんメモ」から生まれます。直すべきは置き場所の一本化です。

伝言ミスを防ぐ「メモの型」を決める

置き場所を一つにしても、書く中身がバラバラなら結局「誰宛か分からん」「いつまでに折り返すのか書いてない」で取りこぼします。仕組み化のコツは、毎回そろえる項目をあらかじめ決めておくことです。型があれば、新人でもベテランでも同じ品質のメモになります。

具体例:必ずそろえる5項目

  • 誰から(会社名・お名前)/誰宛(折り返してほしい担当者)
  • 用件(一文で。詳しくは折り返し時でOK)
  • 折り返し要否(要/不要/こちらから不要)
  • 期限・希望時間帯(「本日中」「14時以降」など)
  • 受けた人・受けた時刻(あとで確認できるように)

用語ミニ解説:共有メモとは

共有メモとは、スマホやパソコンで入力した内容を、その場で全員が同じ画面で見られるメモのことです。LINEのノートやグループ、無料のメモアプリ、表計算の共有シートなど、すでに使っとる道具で十分始められます。糸島の宿泊施設では、予約変更の電話をスタッフ共通のメモアプリに入れる運用に変えたことで、「フロントが代わっても申し送りが残る」状態になり、引き継ぎの口頭確認が減った、という例があります。

AIでメモの型と入力テンプレをつくる手順(コピペOK)

型を一から考えるのは手間です。そこは、自分の業種・電話の内容をAIに伝えて、入力テンプレと記入例をまとめて出してもらうと早かです。むずかしい設定はいりません。無料のChatGPTなどに、次の3点(文脈・目的・出力形式)を渡すだけです。

手順は3ステップ

  • (1) よくある電話の用件を5〜10件、ざっくりメモする(例:「見積もり依頼」「納期の確認」「予約変更」)
  • (2) AIに「共有メモの入力テンプレと記入例」を作ってもらう
  • (3) 出てきたテンプレを共有メモアプリに固定(ピン留め)して、全員で同じ型を使う

そのまま使えるプロンプト例

電話伝言 共有メモ テンプレづくりプロンプト
当社の電話の取り次ぎメモを、全員がスマホで入力・確認できる共有メモの型にしたいです。テンプレと記入例を作ってください。

【やってほしいこと】
・必ず記入する項目を「誰から/誰宛/用件/折り返し要否/期限/受けた人・時刻」で固定する
・各項目に空欄テンプレと、記入例を1つずつ付ける
・折り返し状況を「未対応/対応中/済み」で管理する欄も入れる

【注意】
・お客さまの氏名・電話番号など個人情報は、この依頼文には貼らない
・項目はこれ以上増やさず、30秒で書ける短さにする

【対象】
・業種:(例)工務店/クリニック/宿泊施設 など
・よくある用件:(ここに5件ほど貼る)
守秘・個人情報に注意。AIに相談するときは、お客さんの実名・電話番号・予約番号などは貼らず、業種と用件の種類だけ伝えましょう。実際のお客さん情報は、社内の共有メモアプリの中だけで扱うようにすると安全です。

折り返し状況を見える化して数字で締める(KPIの数え方)

テンプレがそろったら、最後は「折り返したか・まだか」を一目で分かるようにすることです。共有メモの各件に「未対応/対応中/済み」のしるしを付けるだけで、誰でも未対応分を拾えるようになります。効果は感覚で終わらせず、1つだけ数字を決めて毎週記録すると続きます。

  • 折り返しモレの件数:その日のうちに折り返せなかった伝言が週に何件あったか
  • 伝言ミスの件数:用件・宛先の取り違えで起きたやり直しが週に何件か
  • 未対応の見落とし:翌日まで「未対応」のまま残った件が何件あったか
KPIは欲張らず1つでOK。たとえば「折り返しモレが週5件→週0件」を3週続けて記録できたら、その仕組みは定着した合図です。

まとめと次にやること

  • 伝言モレは記憶の問題ではなく「置き場所」の問題。全員が見る共有メモに一本化するのが先決です
  • 「誰から/誰宛/用件/折り返し要否/期限」を型として固定すると、書く人が変わっても情報が欠けません
  • 「未対応/対応中/済み」で見える化すれば、本人不在でも誰でも折り返しを回せます

次にやること:まずは今使っとるメモアプリかLINEのノートを1つ決めて、上のプロンプトで入力テンプレを作り、明日の電話番から1件だけ共有メモに入れてみましょう。1件入れて全員が見られた瞬間に、付箋探しの手間がぐっと減ります。

うちの電話まわりはどう仕組み化する?と思ったら、ちょっとLINEで聞いてみてください。

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小倉 直樹(おぐら・なおき)

執筆者紹介

小倉 直樹(おぐら・なおき)

業務改善ライター/元SE

紙とExcelを卒業するための実務的な工夫を得意とする。
「仕組み化で人に頼らない現場づくり」をテーマに、効率化事例やツール導入のノウハウを紹介。
几帳面な性格から、記事内でも「チェックリスト化」「手順分解」にこだわる。

趣味:釣り/Excelマクロ収集/家電リサーチ

■出身地
福岡県北九州市

■学歴
1990年 福岡県立東筑高等学校 卒業
1994年 九州工業大学 情報工学部 卒業

■経歴
1994年 SIer勤務 システムエンジニア…中小企業の基幹システム構築
2004年 事業会社 情報システム部…社内業務の効率化・RPA導入
2013年 独立コンサルタント…バックオフィス改善・業務標準化支援
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…紙業務のDX・仕組み化事例を担当

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