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退職の“本音”は面談に出ん:AIで離職のサインを面談メモから拾う

退職の“本音”は面談に出ん:AIで離職のサインを面談メモから拾う

「辞めます」と言われて、はじめて気づく。じつは、退職の本音って面談ではなかなか出てこんものです。「人間関係です」「一身上の都合で」と、当たりさわりのない言葉でそっと包まれてしまう。でも、サインはもっと前から小さく出ていることが多いんです。この記事では、1on1や面談のメモをAI(ChatGPTなど)でやさしく読み返して、“辞めたい”の前にある小さな変化に早めに気づき、寄り添うための方法を、現場の例と数字の見方つきで一緒に考えていきましょう。

この記事のポイント

「辞めます」は結果、サインはもっと前に出る

急に決まるように見えても、たいていは小さな違和感が積み重なっています。

面談メモの“トーンの変化”をAIで拾う

言葉そのものより、前向きさが減っていないか、をAIに見てもらえます。

気づいたら“評価”でなく“ケア”に使う

サインは責めるためでなく、一声かけて支えるために使うのが大前提です。

「辞めます」は“結果”、サインはもっと前に出とる

人は、いきなり心が離れるわけではありません。「相談しても変わらんかも」と感じる小さな場面が積み重なって、少しずつ気持ちが冷えていきます。ここで大事になるのが心理的安全性(=安心して本音を言える状態)です。安心がある職場ほど、サインは早く・やわらかい形で表に出てきます。

小さな変化は“言葉の温度”に出る

春日市の介護事業所では、1on1メモを読み返したとき、ある職員の発言から少しずつ「楽しい」「やってみたい」が消えて、「とりあえず」「まあ」が増えていたことに気づいたそうです。早めに一声かけて役割を調整したところ、その職員は今も元気に続けています。博多山笠で「自分も役に立ちたい」という気持ちが自然に湧くように、人は必要とされている実感があると踏みとどまれるものです。

Before / After(早く気づくと変わること)

  • Before:退職届で初めて知る → 引き止めが“後出し”になる → 本人も周りもしんどい
  • After:面談メモの変化に早く気づく → 雑談の延長でそっとケア → 大ごとになる前に支えられる
サインは“監視”ではありません。評価や処遇の判断材料にはせず、本人を支える一声のきっかけとして使いましょう。ここを外すと、かえって安心を壊してしまいます。

面談メモから“小さな違和感”をAIで拾う

毎回の面談メモを一人で読み比べるのは大変です。そこをAIに手伝ってもらい、「前より前向きさが減っていないか」という視点でやさしく見てもらいます。

具体例:見てもらう“3つの変化”

  • 前向きな言葉の量(やりたい・楽しい が減っていないか)
  • 主語の変化(「私たち」が「会社が」に変わっていないか)
  • 未来の話(来期・目標の話が減っていないか)

用語ミニ解説:エンゲージメント

エンゲージメントとは、働く人が「この会社で頑張りたい」と思える気持ちのこと。給料や制度だけでなく、「見てもらえている」「役に立てている」という実感から育ちます。糸島のカフェでは、月1の短い面談で“ありがとうを言葉にする”ことを続けたら、スタッフが自分から提案してくれるようになった、という声もあります。これは内発的動機づけ(=自分からやる気が湧く力)が育った例です。

AIにやさしく読んでもらう手順(コピペOK)

むずかしい分析はいりません。面談メモを並べて、AIに“変化の兆し”だけ教えてもらいます。

手順は3ステップ

  • (1) 同じ人の面談メモを時系列で3回分そろえる(個人が特定できる情報は消す)
  • (2) AIに「前向きさ・主語・未来の話の変化」を読んでもらう
  • (3) 気になる点があれば、次の面談でそっと一声かける

そのまま使えるプロンプト例

面談メモから“変化の兆し”を読むプロンプト
以下は同じ社員の面談メモ(時系列で3回分)です。
気持ちの変化の兆しを、やさしく読み取ってください。

【見てほしい変化】
・前向きな言葉(やりたい・楽しい)が減っていないか
・主語が「私たち」から「会社が」に変わっていないか
・来期や目標など、未来の話が減っていないか

【注意】
・決めつけず、あくまで「仮説」として挙げる
・責めない表現で、そっと声をかけるための「声かけ例」を1つ添える
・評価や処遇の判断には使わない

【面談メモ】
(ここに3回分を貼る。氏名は伏せる)

早く気づくと、何が変わる?(数字の見方)

大切なのは“当てる”ことではなく、一声かけるきっかけを増やすこと。効果は1つだけ数字を決めて、やさしく見守りましょう。

  • 1on1の実施率:予定どおり面談ができた割合
  • 予兆フォローの数:気になって一声かけた回数
  • 定着率:半年・1年で続いている人の割合
数字は人を測るためでなく、声かけを続けるための目印。「フォローが月1→月4」になるだけでも、職場の空気は変わります。

まとめと次にやること

  • 退職は結果。サインはもっと前に、言葉の温度に出ています
  • 面談メモの“前向きさの変化”をAIにやさしく読んでもらえます
  • 気づきは責めるためでなく、一声かけて支えるために使いましょう

次にやること:まずは一人分の面談メモを3回分そろえて、上のプロンプトで“変化の兆し”を読んでもらいましょう。制度は人を縛るためでなく、人が安心して力を出せる場を支えるためのものです。

うちの場合どう気づく?と思ったら、まずは一緒に考えましょう。ちょっとLINEで聞いてみてください。

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天神 真理(てんじん・まり)

執筆者紹介

天神 真理(てんじん・まり)

人事DXライター/研修講師

人と組織の成長をテーマに、採用・教育・評価制度を解説するスペシャリスト。
「やわらかいけど芯がある」文章で、制度だけでなく人の気持ちに寄り添う記事を執筆。
心理学の知見を活かし、実務に使える人材育成ノウハウを届ける。

趣味:歌舞伎鑑賞/心理学書の読書/紅茶集め

■出身地
福岡県福岡市中央区

■学歴
1992年 福岡県立筑紫丘高等学校 卒業
1996年 九州大学 教育学部 卒業

■経歴
1996年 人材サービス会社 人事コンサルタント…採用・制度設計を担当
2006年 研修会社 講師…新人研修・管理職研修の企画運営
2015年 独立 HRアドバイザー…人材育成・評価制度改革を支援
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…人事DX・人材育成記事を担当

目次

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