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クレーム対応が“ベテラン頼み”の会社へ:AIで一次対応の台本を誰でも使える形にする

クレーム対応が“ベテラン頼み”の会社へ:AIで一次対応の台本を誰でも使える形にする

「クレームの電話が鳴るたび、結局ベテランか社長が出るしかない」——中小の現場で、よう聞く悩みです。慣れた人は落ち着いて返せても、新人が出ると言葉に詰まって、かえって火に油…なんてこともありますよね。実はクレーム対応は、最初の2往復の“返し方”をテンプレにしておくだけで、誰が出ても大きく崩れんようになります。この記事では、AI(ChatGPTなど)を使って「怒りの種類別」の一次対応台本をつくり、ベテラン頼みを卒業する手順を、現場の例と数字の見方つきでお伝えします。

この記事のポイント

一次対応は「最初の2往復」で決まる

クレームは初動の言葉づかいで印象がほぼ決まります。ここをテンプレ化するのが一番効きます。

怒りの“種類”で返し方を分ける

「説明不足」「品質」「対応の遅さ」など原因別に返答を用意すると、的外れな謝罪を防げます。

台本化すれば新人でも一次対応できる

ベテランの頭の中をAIで“見える台本”にすると、属人化がほどけて誰でも初動を回せます。

なぜ「最初の2往復」で印象が決まるのか

クレームのお客さんが本当に求めとるのは、いきなりの解決策よりも「ちゃんと話を受け止めてもらえた」という安心感です。最初の一言で「申し訳ありません、すぐ確認します」と受け止められるか、「いや、それはですね…」と反論から入るかで、その後の温度がまるで変わります。だからこそ、初動の2往復だけでも“型”を持っておくことが大事になります。

「初動のひと言」がそろうだけで差がつく

天神の小売店では、電話に出た新人がつい「規則ですので」と返してしまい、軽い問い合わせが大きなクレームに発展した、という声があります。一方で、最初に「ご不便をおかけしました、状況を教えていただけますか」と受け止める一文を全員で統一した飲食店では、同じ内容でも穏やかに収まるようになったそうです。博多の屋台で常連さんが新人をそっとフォローするように、「最初のひと言」がそろっとるだけで場は安定します。

Before / After(よくある手戻り)

  • Before:その場の判断で返す → 人によって言葉がバラバラ → 「さっきの人と言うことが違う」と二次クレームに発展
  • After:最初の2往復をテンプレ化 → 誰が出ても受け止め方が同じ → 一次対応で温度が下がり、引き継ぎもスムーズ
手戻りの多くは「謝り方」ではなく「受け止め方のバラつき」から生まれます。そろえるべきは初動の型です。

怒りの“種類”で返し方を分ける

ひとくちにクレームと言うても、原因によって響く言葉は違います。原因を取り違えると、丁寧に謝っとるのに「分かっとらんな」と火が大きくなります。まずは大きく3タイプに分けると考えやすかです。

具体例:よくある3タイプと“最初のひと言”

  • 説明不足タイプ(聞いてない・知らなかった)→「説明が行き届かず申し訳ありません。今から正しくお伝えします」
  • 品質タイプ(商品・サービスが期待と違う)→「ご期待に添えず申し訳ありません。どの点が気になったか教えてください」
  • 対応の遅さタイプ(待たされた・連絡がない)→「お待たせしてしまい申し訳ありません。すぐに状況を確認します」

用語ミニ解説:一次対応とは

一次対応とは、最初に受ける人が「話を受け止めて、状況を整理し、次につなぐ」までの初動のことです。解決そのものは二次対応(担当者)に渡してOK。糸島の宿泊施設では「一次は受け止めと事実確認まで、解決は担当が折り返す」と役割を分けたことで、フロントの新人でも落ち着いて電話に出られるようになった、という例があります。

AIで一次対応の台本をつくる手順(コピペOK)

ベテランが自然にやっとることを、AIに“台本”として書き出してもらいます。むずかしい設定はいりません。無料のChatGPTなどに、次の3点(文脈・目的・出力形式)を渡すだけです。

手順は3ステップ

  • (1) 過去のクレームを5〜10件、種類のメモつきでコピー(例:「説明不足」「品質」)
  • (2) AIに「種類別の最初の2往復の台本」を作ってもらう
  • (3) 出てきた台本を1枚に印刷して電話の横に貼る/共有する

そのまま使えるプロンプト例

クレーム一次対応 台本づくりプロンプト
以下のクレーム例を読み、一次対応の「最初の2往復」の台本を作ってください。

【やってほしいこと】
・クレームを【説明不足/品質/対応の遅さ】の3種類に分類する
・種類ごとに「受け止めの一言 → 状況確認の質問」を作る
・敬語で、各2〜3文の短い台本にする

【注意】
・価格・納期・補償は約束せず「確認のうえ折り返します」に留める
・お客さまの氏名・電話番号など個人情報は伏せたまま扱う

【クレーム例】
(ここに過去のクレームを5件ほど貼る)
守秘・個人情報に注意。お客さんの氏名・電話番号・注文番号などは消してからAIに貼りましょう。金額・納期・補償の確約は人が判断し、台本では「確認のうえ折り返します」に統一すると安全です。

台本化で“ベテラン頼み”を卒業する(数字の見方)

台本がそろうと、クレーム対応は「あの人しかできん仕事」から「誰でも初動は回せる仕事」に変わります。これは属人化をほどく第一歩です。効果は感覚で終わらせず、1つだけ数字を決めて記録すると続きます。

  • 一次対応までの時間:折り返しや受け答えまで何分かかったか
  • 二次クレームの再発:「言うことが違う」での再発が月に何件か
  • 対応できる人の数:一次対応を任せられる人が何人になったか
KPIは欲張らず1つでOK。たとえば「対応できる人が2人→5人になった」だけでも、現場の安心はぐっと増えます。

まとめと次にやること

  • クレームは「最初の2往復」をそろえるだけで、誰が出ても崩れにくくなります
  • 怒りを「説明不足/品質/対応の遅さ」で分けると、的外れな謝罪を防げます
  • AIで種類別の台本をつくれば、ベテラン頼みの属人化がほどけます

次にやること:まずは過去のクレームを5件だけ集めて、上のプロンプトで「説明不足タイプの2往復」を1つ作ってみましょう。1枚の台本ができるだけで、明日からの電話がぐっとラクになります。

うちの場合どうする?と思ったら、ちょっとLINEで聞いてみてください。

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小倉 直樹(おぐら・なおき)

執筆者紹介

小倉 直樹(おぐら・なおき)

業務改善ライター/元SE

紙とExcelを卒業するための実務的な工夫を得意とする。
「仕組み化で人に頼らない現場づくり」をテーマに、効率化事例やツール導入のノウハウを紹介。
几帳面な性格から、記事内でも「チェックリスト化」「手順分解」にこだわる。

趣味:釣り/Excelマクロ収集/家電リサーチ

■出身地
福岡県北九州市

■学歴
1990年 福岡県立東筑高等学校 卒業
1994年 九州工業大学 情報工学部 卒業

■経歴
1994年 SIer勤務 システムエンジニア…中小企業の基幹システム構築
2004年 事業会社 情報システム部…社内業務の効率化・RPA導入
2013年 独立コンサルタント…バックオフィス改善・業務標準化支援
2025年 「ChotGPT Fukuoka」専属ライター…紙業務のDX・仕組み化事例を担当

目次

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