「営業の訪問メモ、バラバラで読みにくい…」「熱量は分かるけど、次に何すべきかが見えん」——福岡の中小企業でようあるお悩みです。ここはAI(文章を要約・整理する仕組み)に一役買ってもらいましょう。“顧客目線”で要点だけを整え、全社で使い回せる共有テンプレに落とし込むと、引き継ぎ・見積・フォローが一気に早くできます。本記事では、訪問メモ→AI要約→社内テンプレの流れを、すぐ試せる手順と書式で解説します。AIはchatGPTを使うと、スマホからでも5分で回せます。
この記事のポイント
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“顧客の用事”でまとめる
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商品の説明ではなく、お客さまが達成したいこと・困り事・制約で要約します。次アクションが明確になります。
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書式を固定すると速い
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社内共有テンプレを決めて、AI(chatGPT)の出力をコピペで即配信します。品質が均一化できます。
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5分で回る運用
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「現場でスマホ入力→AI要約→チャット投稿」まで5分を目安に回せます。残業を減らせます。
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失敗は“主語が自社”
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自社目線で書くと伝わりません。主語を“お客さま”に固定します。
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情報の守りも忘れず
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社名・個人データの扱い、共有範囲、保存期間をあらかじめ決めて安心できます。
なぜ“顧客目線要約”が効くのか
訪問メモは熱量が命ですが、読み手は忙しかです。「このお客さまは何を叶えたくて、いつまでに、何がハードルか」がひと目で分かると、提案や見積が素早く決められます。AIに「顧客の用事・制約・意思決定者・次アクション」を抜き出させると、属人化を減らせます。
福岡の現場イメージ
博多の卸:「納品リード2日短縮+早朝搬入OKが条件」が分かると、倉庫と車両をすぐ調整できます。久留米の製造:「試作ロット50→量産300、単価目安は○円以内」が出れば、工程表に直行できます。糸島の設備保守:「夏前に空調更新、騒音NG、土日工事のみ」が分かれば、提案書の骨組みが即できます。
用語ミニ解説(カタカナ最小)
要約:長文から要点を短くまとめること。トーン変換:書きぶりを変えること(例:社内向け/お客さま向け)。タグ付け:後から探せる印(業種・納期・金額帯など)です。
手順:訪問メモ→AI要約→社内共有テンプレ
明日から回せる最小フローです。まずは1週間、1チームで試して型を固めましょう。
ステップ1:現場で集める項目を固定
- 訪問基本:日付/担当/会社名・拠点/同席者/決裁者候補
- 顧客の用事(成果目標):例「在庫回転を月1.2→1.5に」
- 制約:納期/予算レンジ/品質条件/工期制限/稼働停止可否
- 現状手段:他社・内製・現場ルール
- 温度感:導入時期/評価軸/懸念点(価格・社内説得・リスク)
ステップ2:AI(chatGPT)に“顧客目線要約”させる
chatGPTを使えば、誰でも同じ書式で要約を作れます。下の手順で回しましょう。
- ①chatGPTを開く:https://chat.openai.com/ を開きます(スマホでも可)。
- ②プロンプトを貼る:本記事の「AIプロンプト」をコピーして貼り付けます。
- ③訪問メモを続けて貼る:現場の箇条書きをそのまま入れます(口頭メモでも大丈夫です)。
- ④出力を確認:件名/次アクション/数字(納期・予算)が抜けていないか見ます。
- ⑤チャットへ投稿:そのまま社内グループへコピペします。案件フォルダのリンクも添えましょう。
- チェックリスト(投稿前):主語は「お客さま」か/期限は日付で入れたか/担当者名は明記したか/金額・納期はレンジ表記か
ステップ3:社内共有テンプレに貼り付け
要約をチャット(例:社内グループ)へ、同じ並びで投稿します。見出し→要約→次アクション→担当・期限の順に固定します。ファイルは案件フォルダにリンク化しましょう。
福岡の具体例(回すとこうなる)
東区の設備業:営業が現場写真+箇条メモをスマホで送信→chatGPTで要約→「土日工事・騒音NG・予算150万・見積期日5/10」まで30分で社内合意。博多の物流:AIが「パレット規格違い」を抽出、現場と即確認できて手戻りゼロにできます。
社内共有テンプレ(そのまま使える)
このテンプレに沿って貼り付ければ、誰が読んでも同じ解像度で把握できます。チャット投稿や議事録に使い回しましょう。
テンプレ本文
- 件名:[訪問要約] 会社名/案件名(納期・予算レンジ・優先度)
- 1. 顧客の用事(達成したいこと): …
- 2. 重要条件・制約: 納期/予算/品質/工期/稼働…
- 3. 現状のやり方・比較対象: …
- 4. 決裁・関与者: 決裁者/キーパーソン/反対要因
- 5. 懸念・リスク: 価格・切替リスク・工期 など
- 6. 次アクション: だれが/いつまでに/何を(見積・デモ・試作)
- 7. 必要資料・リンク: 写真・仕様・図面・比較表
- タグ: 業種/エリア(福岡市・久留米…)/金額帯/納期感
AIプロンプト:訪問メモから“顧客目線要約”を作る
下のプロンプトをコピペして、訪問メモ(箇条書き)をそのまま貼り付けて使いましょう。口頭メモでも大丈夫です。chatGPTにそのまま入力できます。
あなたは法人営業の事務局です。以下の「訪問メモ」から、
社内共有向けに“顧客目線”で要約してください。
出力形式(必ずこの並び):
件名:[訪問要約] 会社名/案件名(納期・予算レンジ・優先度)
1. 顧客の用事(達成したいこと):
2. 重要条件・制約(納期/予算/品質/工期/稼働):
3. 現状のやり方・比較対象:
4. 決裁・関与者(決裁者/キーパーソン/反対要因):
5. 懸念・リスク:
6. 次アクション(だれが/いつまでに/何を):
7. 必要資料・リンク:
タグ:業種/エリア/金額帯/納期感
制約:
* 主語は「お客さま」。自社の説明は最小限。
* 数字(納期・予算)はレンジで明記。未確定は「仮」「要確認」と注記。
* 長さは300〜450字。箇条書き中心、短文。
* 抜けがある場合は「未取得:〇〇」と明示。
訪問メモ:
(ここに箇条書きを貼り付け)
よくある失敗と回避策・情報の守り方
効果を落とす落とし穴を先に知っておきましょう。情報管理の基本もここで押さえます。
よくある失敗
- 主語が自社:「弊社は…」が続くと読みづらい→「お客さまが何をしたいか」を先頭に置きます。
- 時系列日記:雑談や移動の記録はカット→意思決定に必要な事実だけ残しましょう。
- 担当・期限なし:次アクションが宙ぶらりん→人名+日付を必須項目に固定します。
連携のヒント(最小の仕組み)
CSV:表の受け渡し形式。要約のタグや数値をCSVで出力すると、案件管理に取り込めます。API:システム同士の窓口。慣れたらチャットやカレンダーへ自動登録できます。
情報の守り方(最低限)
- 社名・担当者は共有範囲を限定(営業部内→必要に応じ管理部へ)。
- 個人情報(携帯番号・自宅住所)は投稿しない・添付に分離を徹底。
- 保存期間と削除手順(例:90日で要約のみ残し、原本は削除)を決めます。
- 外部共有はリンク期限・ダウンロード可否を設定します。
1週間スプリント:福岡流“小さく回す”導入計画
全社展開の前に、1チームで手触りを確認しましょう。朝礼でサンプルを見ながら回すと定着が早いです。
初日:テンプレ配布と練習
テンプレを配り、実在の過去案件1つで3分練習。チャット投稿の並びを固定します。
2〜4日目:実戦投入
各訪問後5分でchatGPT要約→投稿。上長がその場で「主語・数字・期限」をチェックします。
5日目:振り返り
要約の良かった例・悪かった例を3件ずつ回覧。タグ設計(業種・納期・金額帯)を微調整します。
まとめと次にやること
- 訪問メモは顧客の用事・制約・次アクションでAI要約すると、全員が同じ絵で動けます。
- 社内共有テンプレを固定し、件名と担当・期限で“止まらない運用”にできます。
- 1週間スプリントで型を固め、タグと連携(CSV→API)を段階的に広げましょう。
次にやること:今日の訪問1件でテンプレを使い、AI要約→チャット投稿までを5分で試しましょう。やってみると、社内の動きがグンと良くなりますけん。