「問い合わせ、来てほしいけど電話は減らしたい…」「FAQは作ったけど読まれとらん」——そんな声、福岡でもよう聞きます。コツは、売り込みより“不安の先消し”です。人は分からん・怖い・面倒そう、が消えたら一歩進めます。本記事では、中小企業が明日からできる問い合わせ増につながるFAQの作り方を、具体的手順とテンプレ、そして福岡の実例つきで解説します。まずは3分、要点だけ押さえましょう。
この記事のポイント
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FAQは“営業前の接客”
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不安(価格・手間・失敗)を先に解消すると、問い合わせ率が上がります。商品の良さより先に、心配事に答えます。
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3層構造で作る
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まず結論(10秒回答)→理由(30秒)→詳しく(1〜2分)の順に並べます。読み飛ばしに強くできます。
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現場の言葉を使う
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社内用語は封印し、電話で実際に聞かれた表現をそのまま見出しにします。検索にも強くなります。
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更新ループを回す
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「問い合わせ→追記→再掲出」の月次サイクルで鮮度を保てます。担当と期限を決めます。
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計測で改善
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閲覧数・離脱率・問い合わせ率を大づかみで追い、上位5問から磨きます。完璧主義は禁物です。
なぜ「不安の先消し」で問い合わせが増えるのか
人は“分からん・損しそう・面倒そう”で止まります。FAQが先にそれをほどけば、「とりあえず聞いてみよう」に変わります。価格や期間、キャンセル、失敗時の救済など、一番聞きにくいことを先に堂々と書くと信頼が生まれます。営業の負担も減らせます。
福岡の現場イメージ
博多の設備保守会社なら「初回点検だけで料金かかると?」に即答(結論:かかりません)。春日市の工務店なら「途中で追加費用が出る場合は?」の条件と上限例。糸島の食品卸なら「小口でも配達可?」の最低数量と配送料を先に明記します。“一番モヤる質問”をトップ3に配置しましょう。
よくある誤解
「FAQは詳細に全部書く」ではありません。読み手の次の一歩(問い合わせ・見積・来店)が進む最低限に絞り、深い説明は別ページへ逃がします。
作り方:3ステップで“読まれるFAQ”に
ゼロからでも30分で叩き台を作れます。基本は質問収集→優先度付け→3層構造で執筆です。
ステップ1:質問を集める(現場の言い方そのまま)
- 電話・メール・LINEの“原文”をコピペでストックしましょう。
- 営業・現場・事務から各5件ずつ「よう聞かれるやつ」を集めましょう。
- 言い換えはしません。「◯◯って高かですか?」の語感のままが正解です。
ステップ2:優先度の付け方(不安度×頻度)
不安度(1〜5)×頻度(1〜5)で点数化し、上位10件を先に作ります。価格・期間・支払い・キャンセル・トラブル時対応は点が伸びます。
ステップ3:3層構造で書く
① 結論(10秒)
「はい/いいえ+条件」「金額レンジ」「日数目安」を一行で。例:「初回点検は無料、所要30分、訪問日程は最短翌営業日です」
② 理由(30秒)
なぜそうなるか。社内事情は抜きで、お客さま視点の理由にします。
③ 詳しく(1〜2分)
条件分岐・注意点・関連リンク・見積例を箇条書きで。次の一歩ボタン(見積依頼・来店予約)も置きます。
“読み手基準”の設計:見出し・検索・配置
書いたのに読まれない原因の多くは、見出しと並び順です。ユーザーが探せる形に整えましょう。
見出しは質問文そのまま
「料金について」より「初回は無料ですか?」がクリックされます。疑問符と口語をそのまま使います。
カテゴリは“買うまでの流れ”順
- ① 料金・支払い → ② 流れ・日数 → ③ 準備物 → ④ 変更・キャンセル → ⑤ トラブル時
この順に並べると、読み手の迷いが減ります。福岡の商習慣でもこの並びは相性が良かです。
福岡の具体例(電話で詰まる所を先頭に)
博多の定期清掃なら「駐車場代は請求に含まれると?」を先頭へ。太宰府の学習塾なら「途中入塾の月謝はいくらから?」。電話で毎回説明しとる内容ほど、FAQの先頭に置きます。
運用:作って終わりにせんための仕組み
FAQは“生もの”です。更新ループと計測で、問い合わせ増につながるページに育てます。
更新ループ(月次15分)
- 今月の問い合わせ上位5件を追記/改稿しましょう。
- 「未回答」タグを付け、翌月までに担当が執筆しましょう。
- 変更履歴(いつ/誰が/どこを)を残しましょう。
計測はざっくりでOK
各FAQの閲覧数・滞在時間・CTA(見積/問い合わせ)クリックを月1で確認。上位5件のCVR(問い合わせ率)を上げるのが近道です。
よくある失敗と回避策
- 社内の都合を書いてしまう:お客さまに関係ない情報は削りましょう。
- 難しい言葉だらけ:電話で噛まずに読めるかを基準にしましょう。
- 更新担当が不明:窓口(1名)と締切(毎月末)を決めましょう。
そのまま使える:FAQテンプレ&プロンプト
まずは型から。以下のテンプレに沿って埋めるだけで、読み手に優しいFAQになります。
FAQテンプレ(コピペして使えます)
- 見出し:「◯◯はできますか?」(電話での言い方そのまま)
- 結論:はい/いいえ+条件、金額レンジ、日数目安
- 理由:お客さま視点で簡潔に(30秒)
- 詳しく:条件分岐・注意点・関連リンク・見積例
- 次の一歩:問い合わせ/見積/来店予約ボタン
福岡の例(書き分けイメージ)
Q. 初回点検は有料ですか?
A(結論). 無料です。所要30分、最短で翌営業日に伺えます。
理由. 作業内容を見てからの御見積を公平にするためです。
詳しく. 戸建ては無料、集合・商業施設は管理規約により事前申請が必要…
あなたは中小企業のカスタマーサポート担当です。
入力する「実際に届いた質問10件(原文のまま)」から、
各質問について次の構成でFAQ案を日本語で出力してください。
- 見出し(質問文そのまま)
- 結論(10秒で要点。はい/いいえ+条件、金額レンジ、日数目安)
- 理由(お客さま視点で30秒)
- 詳しく(条件分岐、注意点、リンクや見積例があれば)
- 次の一歩(問い合わせ/見積/予約のCTAテキスト)
制約:
* 社内用語や略語は禁止。電話で読み上げやすく。
* 300〜500字/件。冗長な説明は避ける。
* 不安(料金・期間・キャンセル・失敗時)を優先的に明示する。
まとめと次にやること
- FAQは“不安の先消し”が命。価格・期間・キャンセル・失敗時対応を先頭に置きましょう。
- 質問原文→優先度付け→3層構造で、30分で叩き台を作れます。
- 月次で上位5件を改稿・計測し、問い合わせ率をじわっと上げましょう。
次にやること:今日のうちに過去1か月の問い合わせから「原文10件」を集め、上位5件をテンプレで執筆しましょう。明日の朝礼で読み合わせすると、表現がグッと良くなりますけん。